≪地域貢献事業≫
・吉野兵六会・・・地域文化の創造
この会は、吉野を舞台とした鹿児島の三大民話「大石兵六夢物語」を通して、伝統的文化の維持向上を目的に、平成 17 年度から物語の普及啓発を行っています。各種関係機関や団体等との連携をもとに、地域住民の交流親睦を深め、青少年健全育成、福祉の向上ならびに地域活性化に寄与することを目的とし、平成23年 9 月に、吉野台地の各機関の参加を求め、協働をめざして「吉野兵六会」に改称し、現在に至っています。
この会は、目的を達成するために、次の事業を行っています。
○吉野兵六ゆめまつり
平成 17 年 10 月に、有志で「大石兵六夢物語」の勉強会を始め、18 年 3 月に 1 回目の「吉野兵六ゆめまつり」を御召覧公園で開催。 3 回目以降は毎年4月末に開催し、26 年 4 月には、会場を県立吉野公園に移し、毎年4 月最後の日曜日に開催してきた。昨今のコロナ禍の中で、秋の開催を目指す。第 15 回までは 地域の事業所等に 協賛広告に協力してもらい、吉野全体の協働の場を構築してきた 。
○よしの兵六歴史街道ウォーク
「大石兵六夢物語をもとに、兵六の化かされた跡を歩いてみよう」と、18 年 11 月に歩きながら要所の確認をしたのが始まり。
東目筋街道の関屋谷付近が消えゆくのではと危惧されたことから、年に一回歴史街道をウォークラリーとして開催をするようになる。
25 年 10 月からは吉野公園を発着点として、ロング20 キロコース、ショート 13 キロコースを歩きスタンプラリーとして、実施を始めた。
27 年にはガイド本を作成し、吉野を知ってもらう機会とし、吉野はもとより広く県民に呼びかける事業となっている。
○心岳寺詣り
「大石兵六夢物語」の中に心岳寺の和尚さんが登場。「心岳寺ってどこ?」などの疑問から、その昔、島津歳久公が自害し、祀られていたお寺が廃仏毀釈で現在の国道10 号線沿いの平松神社であることがわかった。
かつて、鹿児島の三大詣りのひとつであったこともわかり、お祀りのときは平松神社近くに臨時心岳寺駅が設けられたとのこと。3 年がかりで、吉野寺山から平松神社までの道のりを探した。
平成21 年 11 月に寺山金木崎から下山。次の年には、島津歳久公の命日 8 月 16 日に参ったが、 23 年からは毎年 11 月 23 日祝日の日に励行している。
〇吉野兵六狂言同好会
かつて、島津藩内では「兵六踊り」が至る所で踊られていたという。出水市高尾野町には、県無形文化財として「兵六踊り」がある。踊りのもとは「大石兵六夢物語」で、そのお話の舞台はわが吉野。
鹿児島の三大民話である宝物を生かして、わが郷土でも表現をしたいと、日本古来の伝統芸能狂言を取り入れ、「吉野兵六どん」として演じる。京都の茂山一門の網谷正美氏に指導を受け、月 2 回のお稽古に励み、 27 年 11 月国民文化祭にも出演した。
二人の指導員のもと、長年続ける中での子どもたちの成長は著しく、郷中教育に値する活動になっている。
〇わいわい風呂敷会
27 年 5 月「寺山炭窯跡」と「関吉疎水溝」が世界文化遺産の認定を受けたことから、ガイド育成を事業として取り組む。その後、世界遺産とともに吉野の史跡を学び、語り継ぎたいと毎月初めに定例会を開催し、学びを深めている。
30 年度は、近代化産業遺産寺山炭窯跡、関吉の疎水溝、NHKの大河ドラマ『西郷どん』にあやかり、西郷さんが開墾した跡地等、西郷さんマップを始め、発信できる物を開発した。
令和 2 年度には、世界文化遺産のクリアファイルを作成したり、世界遺産登録五周年記念の缶マグネットの作成や寺山おタカラ発見、散策マップを作成した。
○その他、この会の目的を達成するために必要な事業
・よしの兵六歴史街道ウォークガイド本の制作
・吉野兵六ゆめものがたりマンガ本制作
・資金調達のための「西郷開墾味噌」「すみがま焼肉のたれ」の製造販売
・兵六農園で生産した野菜をキッチンやまぼうしに活用